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株主構成から退職金積立のニードを考える


 

皆さんは、法人のお客様への退職金準備の提案の際、「株主構成」を意識されていますでしょうか?

 

生命保険の法人契約の多くは、いわゆるオーナー企業によるものです。

しかし、一言にオーナー企業といっても株主構成は様々で、社長が置かれている状況も異なります。

社長に“刺さる”提案を行うためには、株主構成をもとに、社長の課題をイメージしておくことが有効です。

 

では、皆さんにクイズです。

生存退職金準備を目的とした長期平準的保険を提案する場面です。

次のA・Bのうち、生存退職金の積立を生命保険で行うメリットを訴求しやすいのはどちらでしょうか?

 

A. 創業社長が株式100%を保有している優良企業

社長が全ての権限を持っていて、最もガバナンスが安定している状態です。

会社のリスク・リターンは社長が全て抱えており、社長1人でスピーディーに意思決定ができる状況です。

 

B.3代目社長が株式の5割、親戚が5割を保有している優良企業

業歴が長い優良企業で、先々代から相続によって株式が分散している状況です。

株価が高く買戻しが難しいため、現社長は株主に配慮しながら経営を行っています。

株主総会では、決算書の開示が必要で、退職金の支給にも株主の合意が必要な状況です。

 

では正解です。

 

 

株主構成が社長の心理におよぼす影響を考慮すると、正解はB と考えられます。

 

Aの場合は、退職金積立だけを訴求し資産性商品をお勧めすると、預金との比較になってしまいます。

事業保障や相続対策ニードの確認も必要となるでしょう。

社長1人で意思決定いただけるのは、本来はよいことですが、積立の目的だけであれば、保険を利用する必要がありません。

保障のニード喚起が必要となるでしょう。

 

一方、Bの場合、社長が高額な退職金を取得するためには、株主の理解を得ることが課題になります。

株主に、現預金が潤沢にある決算書を見せてしまうと、配当を出すように要求されるかもしれません。

また、余剰資金があるのであれば積極的な事業投資を行うよう、要求が出るかもしれません。

退職金原資を守ってゆくには、相応の苦労がありそうです。

 

資産計上でも構わないので、バランスシート上の現預金(流動資産)から資金を切り離して、

退職金原資を確保できることは、現社長にとって大きなメリットと考えられます。

「社長の退職金を、運転資金や設備投資に使われることなく、固定資産の部で積立てゆけますよ。」

といった提案が有効になるでしょう。

 

以上のように、保険業界ではあまり注目されない「株主構成」ですが、社長の立場をイメージするための重要な情報となります。

 

お客様から株主構成を教えていただくことは簡単ではありませんが、それをほぼ正確に把握できるのが、法人税申告書の別表2です。

決算書だけでなく、申告書も見せてもらえる機会があれば、ぜひ別表2を確認しましょう。

 

法人税申告書の見かたは、ゼットラボの最新講座「法人税申告書 別表の基礎知識」 でお伝えしています。

こちらもぜひご覧ください。

 

公開日: 2022年03月18日 10:53

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