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定期保険パブコメを踏まえた今後の商品戦略について


定期保険のパブリックコメントの詳細と、それを踏まえた今後の商品戦略について考えてみましょう。

まず、定期保険に関するパブコメのうち、やや解釈が分かりづらいのが「最高解約返戻率が85%超となる場合」です。

 

パブコメの原文では、最高返戻率85%超の取扱いは下記のように記されています。

 

ハ 最高解約返戻率が85%超となる場合

保険期間の開始から、最高解約返戻率となる期間(当該期間経過後の各期間において、その期間における解約返戻金相当額からその直前の期間における解約返戻金相当額を控除した金額を年換算保険料相当額で除した割合が100分の70を超える期間がある場合には、その超えることとなる最も遅い期間)の終了まで(資産計上期間※)においては、支払った保険料の額のうち、その金額に最高解約返戻率の100分の70(保険期間開始から10年を経過するまでは、100分の90)を乗じた金額は資産に計上し、残額は損金の額に算入します。また、資産計上期間経過後は、支払った保険料を保険期間の経過に応じて損金の額に算入するとともに、資産に計上した額については、解約返戻金相当額が最も高い金額となる期間経過後から保険期間終了までにおいて均等に取り崩し、保険期間の経過に応じて損金の額に算入します。

(※)資産計上期間が5年未満となる場合には、保険期間の開始から当該保険期間の100分の50に相当する期間終了までとします。

 

 

こちらの解釈について、やや分かりづらいのが上記の黄色マーカーの部分です。

 

その期間における解約返戻金相当額からその直前の期間における解約返戻金相当額を控除した金額を年換算保険料相当額で除した割合が100分の70を超える期間がある場合には、その超えることとなる最も遅い期間」とはどういう状況なのかというと、

例えば、

年間保険料500万円の契約で、前年のCVは4600万円、本年の保険料支払後のCVは5000万円となる、

このような状況では、本年の保険料に対して80%CVが増えるので、この期間はまだ「資産計上期間」とする、という解釈になります。

 

 

そして、損金計上の割合については、ピンク色マーカーの部分に記載されており、下記のように解釈できます。

 

契約当初10年間    支払保険料 × 最高解約返戻率 × 90% を資産計上する

 

10年超の資産計上期間 支払保険料 × 最高解約返戻率 × 70% を資産計上する 

 

 

例えば、最高解約返戻率が90%だとすると、契約当初10年は、

90% × 90% で、81%資産計上(19%損金)  ということになります。

 

最高解約返戻率が85%を超える定期保険については、決算対策上の効果はほぼ無くなると考えてよいでしょう。

 

 

では、もう少し損金性が高くなる、

解約返戻率の最高が84.99%の商品では、どのような経理処理になるでしょうか。

 

最高解約返戻率が70%超85%以下となりますので、

保険期間の前半40%で、100分の60を資産計上となり、40%が損金となります。

 

これまでの1/2損金よりも低い40%損金で、単純返戻率84.99%、となりますから、

これも単純な決算対策商品としては厳しそうです。

 

 

では、これから法人向けの生命保険営業はどのようになるのでしょうか?

当社では、主に下記の3パターンを予想しています。

 

①有配当商品・変額定期

 今回のパブコメでは、配当は解約返戻金の対象にならないと明記されていますから、

 有配当がある国内生保はこれをテーマに営業することになるでしょう。

 40%損金で84.9%でも、これに数%程度配当が見込めれば、かなり見栄えが良くなります。

 また、現状、変額保険定期保険の扱いについては未確認ですが、

 配当と同様に扱えれば良い提案ができそうです。

 

②養老ハーフタックスプラン

 定期保険以外では、養老全員加入のハーフタックスについて、これまで通りの提案が可能です。

 円建てにすると返戻率が一昔前と比べかなり低いので、

 ドル建養老保険や変額養老(有期)などに、ニーズが出てくるかもしれません。

 また、3年~5年満期の決算対策用の養老保険も出てくるでしょう。

 個人法人の逆ハーフタックスを、名義変更により取り扱えてしまう保険会社もあるようです。

 

③法人から個人への資産移転提案

 法人の利益繰延べができなくなると、法人から個人への資産移転が注目されます。

 逓増定期の、急激に解約返戻金が上がる契約を法人⇒個人に移転する名義変更プランは、

 これまでも使われていました。

 名義変更時に法人側で損が出ますので、これを対策に使うプランはあるかもしれません。

 

 

以上のように、これまでのような単純な決算対策提案は難しくなりますが、

オーナー個人の資産状況を把握できれば、提案の余地はまだまだありそうです。

 

 

また、パブリックコメントをもとにこれまでの法人向け商品でシミュレーションしています。

今後の営業戦略の参考として是非ご確認ください。

定期保険パブコメ案によるシミュレーションと対応策(無料会員)

https://z-lab.jp/announce/27

 

公開日: 2019年04月11日 08:50

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